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  お口のおはなし 11月号  顎関節症と唾液について

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お口のおはなし 11月号 顎関節症と唾液について

お口のおはなし

お口のおはなし 11月号

 

こんにちは。11月になり寒さが一層厳しくなってきましたね。

今回は、「顎関節症」と「唾液」について紹介していきたいと思います。

朝起きた時、顎が痛い、口を開けると痛いなどの症状がある方は、顎関節症の可能性があります。原因や対策についてお話していきますので、参考にしてくださいね。後半は、「唾液」について紹介していきます。空気が乾燥する時期になってきて、お口の中の乾きを感じる方も多いのではないでしょうか?唾液はお口の中の健康維持のために、重要な働きをしています。唾液の働き、分泌量を増やすための方法もお話しています。

 

顎関節症ってなに?

 

(1)顎関節症ってどうなると発症するの?

顎関節症の発症は、顎関節症の原因となるいくつかの要因が重なり、その患者さんがもつ耐久力を超えた場合に症状が引き起こされます。

顎関節症の原因となる要因は、リスク因子と呼ばれ、日常生活のなかにたくさんあります。

①生まれもった顎関節や筋肉の弱さ

②噛み合わせの悪さ

③精神的ストレス、緊張

➃転倒、事故

⑤日常生活の癖や習慣

日常習癖:TCH、頬杖、不良姿勢、筆記具噛み、爪噛み、スマホ操作、うつぶせ読書、下顎突出癖、携帯ゲーム

食事:硬固物咀嚼、ガム噛み、片咀嚼

就寝時:ブラキシズム(くいしばり、歯ぎしり)、睡眠不足、高い枕や固い枕の使用、就寝時の姿勢

スポーツ:コンタクトスポーツ、球技スポーツ、ウインタースポーツ、スキューバダイビング

音楽:楽器演奏、歌唱(カラオケ)、発声練習

心理、社会的要因:緊張する仕事、多忙な仕事、精密作業、重量物運搬、パソコン作業、対人関係の緊張

 

 

(2)顎関節症ってどんな症状?

顎関節症は3つの症状のいずれかがある場合にのみ診断されます。これらの症状は単独で出るだけでなく、いくつかの症状を抱えて訴える場合もあります。患者さんによっていろいろな症状を訴える病気ですが、顎関節症は症状のある場所や状態により、4つのタイプに分類されます。

◎顎関節症の3つの症状

①顎関節雑音(顎を動かすとカクカクと音がする)

②顎関節痛・咀嚼筋痛(口の開け閉めや、噛みしめたりすると顎関節や咀嚼筋が痛む)

③開口障害(口が開かない→4cm未満)

◎顎関節症の病態分類

①咀嚼筋痛障害(咬筋や側頭筋を動かすと痛い)

②顎関節痛障害(大きく開口すると顎関節が痛い)

③顎関節円板障害(関節雑音がある、開口障害がある、開閉口すると痛い)

➃変形性顎関節症(パノラマエックス線写真で顎関節に変形がある)

 

(3)顎関節症ってどうやって治療するの?

歯科医師は、患者さんの訴えがどの病態にあたるかを診断した後、それぞれに応じた治療法を選択します。まず、基本治療と呼ばれる顎関節症の治療を行います。基本治療は、元に戻せる治療をメインとし、日常生活指導、悪習癖の是正、運動療法、マウスピース、筋マッサージなどをセルフケアとともに行います。顎関節症患者の多くはこの基本治療で症状が改善すると考えられます。しかし、顎関節症は生活習慣病であるという一面ももっています。したがって、生活のなかのリスク因子を減らせば顎関節症の発症を防ぎ、症状を軽減することができます。リスク因子を見つけ出し、コントロールすることで、顎関節症の症状改善が見込まれます。顎関節症の多くは病因治療と病態治療を2つの軸として治療を行うことで、改善していきます。

 

(4)セルフケアとは?

セルフケアとは、みずから実践できる方法を患者さんが医療従事者に教わり、自己管理してもらうという意味ですが、押し付けではなく、患者さんみずから必要性を感じて実施しなければなりません。具体的には、睡眠時にマウスピースをつけて就寝するとか、TCH(安静時において上下の歯を接触させる習癖のこと)の是正をするなどを、患者さんが自主的に行わなければなりません。

 

(5)運動療法(顎関節症リハビリトレーニング)のポイントとは?

顎関節は痛くてもよく動かすことで、顎関節内部の滑液が循環し、関節内部に溜まった疼痛物質を積極的に排出でき、痛みが軽減されます。咀嚼筋の痛みも同様に、筋肉を伸ばすことで、筋肉部の血流量が増加し、痛みを作る疼痛物質が排除され、痛みが軽減します。運動療法はリハビリトレーニングであり、痛くても動かすことで、症状の改善が期待できます。しかし、痛みのために運動療法をあまり積極的に行えない患者さんもいます。「痛いから安静にして動かさない」のではなく、「痛いけど動かす」ことで、痛みが軽減するという発想の転換が必要です。運動療法で主に行われる訓練は、動いていない関節を伸ばす関節可動域訓練と筋肉の痛みを改善する目的で行う筋伸展訓練です。両方ともやり方は同じですが、改善の標的にしているのが顎関節なのか咀嚼筋なのかの違いです。

 

(6)かくれ顎関節症とは?

顎関節症は、特別の治療を受けなくても症状が自然に改善する場合があります。しかしこれは、痛みがあるために安静にしたことで、自然とリスク因子が減り、その人のもっている顎の耐久力の範囲内に収まったことによるものと考えられます。そのため、これらのリスク因子をコントロールしていないことで(たとえばストレスなどで噛みしめなどが増えただけでも)、症状が再発してしまう患者さんを、「かくれ顎関節症」と呼んでいます。かくれ顎関節症の患者さんは、普段は無意識のうちに痛みや関節雑音(クリック)が出ないように大開口を避けたり、食事において硬いものを避けたりしていることが考えられます。このような場合は本人も顎関節症である自覚に乏しく、歯周病のメインテナンス時などに①口を思ったように開けていられない②口が徐々に閉じてきてしまう③口を開けていると疲れる④すぐにうがいなどの休憩を要求するなどの状態から見つかるケースもあります。患者さんから顎関節症の訴えがなくても、このようなケースは顎関節症の可能性が高いです。

 

(7)顎関節症のまとめ

①顎関節症の多くは、咬合調整などを含めた噛み合わせの調整を行わなくても症状が改善すること

②顎関節症は自己限定性であり、自然に症状が寛解する疾患であること

③生活習慣病の一面をもっていることから、日常生活でのリスクコントロールに注意すること

➃ほとんどの症例が、運動療法でよくなること

⑤整形外科でいうリハビリと一緒。リハビリは痛くつらいが、継続的に行うことで日常生活での支障度が小さくなる

⑥同じリハビリでも自宅で自分でできる

⑦動く関節は痛くない。開口度が伸びることで痛みは小さくなる

⑧痛みが強くなっても心配ない(痛みが強くなるのは、今まで痛みを避けるために大開口せず、硬いものをさけていたことで痛みが弱まっていた)

⑨大開口をやめると痛みがすぐ引くようなら問題ない。5分程度痛みが続くなら、開口を弱く行い、徐々に強くしていく

 

 

唾液について

続いては、唾液について皆さんにお伝えしていこうと思います。
時期的なものもありますが、最近口腔乾燥感のある患者様が多いように思います。
口腔乾燥感と言うのは、具体的に口が渇く、話をするときに舌が上顎に張り付いて会話ができない、舌がヒリヒリする、口の中がネバネバするといった症状です。

口が渇いているような気がするのですが、何か病気なのでしょうか?どうしたら治るのでしょうか?と言う患者様が多数いらっしゃいます。

最近では芸能界でも舌癌や咽頭癌と言うニュースも多く、とても不安になることかと思います。
今回はそのような『唾液』について少しお話しさせて下さい。

 

唾液の分泌量とその役割

正常の方であれば、唾液は1日に1〜1.5リットルも分泌されると言われています。
一日に出る唾液は500ミリリットルのペットボトル2〜3本分です。
意外と多いことに気づかれると思います。

唾液にはお口の粘膜の保護など様々な働きがあり、お口や菌を始め、私たちの体全体を守っています。

唾液の働きとしてまず挙げられるのは、歯茎や舌などの粘膜を保護して傷つかないようにする潤滑作用です。
食べたりしゃべったりするのをスムーズにしている働きです。

唾液に含まれるタンパクで細菌を集める凝集作用、細菌をお口の中から排出する作用など、虫歯や歯周病から歯を守る働きもたくさんあります。
また唾液内の糖タンパクにより歯の表面に形成されるペクリルは、歯を保護します。
さらにペクリルはお口の粘膜を修復する成分も含んでおり、傷を治す作用もあります。

口が渇く事は、一時的な場合もありますが、慢性的なものはドライマウスと言う病気です。
唾液が減ると、その働きも弱くなりますから、虫歯や歯周病のリスクも高くなってしまいます。

お口の中の洗浄作用が少なくなり、いつまでも食べ物がお口の中に溜まってしまいます。また、飲食物によって下がったPhがなかなか元に戻らなくなり、エナメル質の脱灰が進んでしまいます。

唾液は自律神経からの指令が唾液腺に伝わり血液をもとに作られます。
ですから唾液が少なくなる原因は、自律神経の問題、唾液腺の問題、血液の量の問題など様々で、1つだけではない場合もあります。
薬の副作用でお口の渇きが見られる場合もありますが、自己判断で服用を中止するのは危険です。必ず医者の主治医に相談してください。

 

唾液が減るのはどんな人?

更年期の女性や高齢の方によくみられますが、最近では若年層にもストレスが原因で増えています

口腔乾燥症の治療には医科で、唾液の分泌を改善する薬や漢方薬を処方してもらうことが出来ます。また、薬の副作用が原因の場合は、薬の減量・変更の依頼状を歯科医が作成することも出来ます。また、患者さん自身で出来る簡単なケアもあります。

 

唾液腺の刺激がポイント

唾液腺は筋肉の様に使わないと衰えて唾液の分泌機能が低下してしまいます。その予防には唾液腺の刺激が有効ですよく噛んで食べるなど、口の中を刺激すると唾液腺も刺激されます。また、噛む刺激は自律神経にも伝わり、それが唾液分泌の指令を出す事にも繋がります。
唾液腺マッサージも有効で、食事の前に行うと効果があると言われています。

●よく噛んで食べる
噛むことで唾液腺が刺激されて、分泌が活発になります。口が乾いている時は食べにくいと感じますが飲み物で流し込んだりせずに、いつもより良く噛んで食べるように気を付けましょう。ガムを噛むのも効果的です。

●水分を補給して口の中を潤す
カフェインの入った飲み物や、アルコールには利尿作用があります。尿によって体の水分が減ると、唾液の材料でもある血液も減ります。お茶やコーヒーや栄養ドリンクにもカフェインが入っていますので、いつもより控えめを心掛けましょう。

●鼻呼吸を心がける
口呼吸は口腔内を乾燥させます。少なくなっている唾液を少しでも蒸発させない為の環境作りも大切です。加湿器をつけたり、マスクをして寝ることも1つの手です。

●唾液の分泌を促進させる食べ物
レモンや梅干しなどのすっぱいものが代表的ですが、昆布に含まれるアルギン酸や納豆のポリグルタミン酸も唾液の分泌を促進します。また、セロリやニンジン、アーモンドなども唾液の分泌を促します。

●規則正しい生活
唾液分泌の指令を出す自律神経のバランスを整える事は、唾液アップに効果的です。
自律神経は交感神経と副交感神経が交互に働いてバランスを保っています。
睡眠時間や食事の時間が不規則になると負荷がかかってバランスが乱れます。毎日の起床、就寝、食事をなるべく同じ時間にそろえ規則正しい生活を心掛けましょう。

唾液が少ない時は虫歯や歯周病のリスクが高まります。お家で出来ることをプラスして、定期的な検診をすることも大切です。

 

今回は、「顎関節症」と「唾液」についてお話しました。顎関節症の症状改善も唾液の分泌を促進させることも、ご紹介したセルフケアを意識して行うことで、効果が表れます。ぜひ、日常生活に取り入れてみてください。合わせて、歯科医院での定期検診もお口の健康維持には大切です。ご相談などもお気軽にお問い合わせください。

 

ユナイトみよし歯科

歯科助手・TC M.H 歯科助手Y.O

歯科衛生士 Y.O 歯科衛生士 H.K

 

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