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  お口のおはなし 2月号vol.1 あなたの知らない唾液のじつは、歯ぎしりについて

お知らせ

お口のおはなし 2月号vol.1 あなたの知らない唾液のじつは、歯ぎしりについて

お口のおはなし

2月は一年の中でも冷え込みが強い時期ですが、暖かくして体調を崩されませんようお気をつけください。

今回のお口のお話しは、『あなたの知らない唾液のじつは』・『歯ぎしりについて』です。
ぜひ参考にしてくださいね。

 

あなたの知らない唾液のじつは

 

唾液は私たちのお口に当たり前のように存在していますが、たくさんの効能で私たちの体を支えてくれています。

 

『唾液は歯を守っている』

 

歯は「エナメル質」「セメント質」「象牙質」「歯髄(歯の神経)」の4つの層で構成されています。私たちが見ている歯は「歯冠(しかん)」と呼ばれている部分で、その表面を覆うエナメル質は、体内でもっとも硬い物質です。エナメル質はその硬い組織で、咀嚼による摩耗(すり減り)や酸による腐食から歯を保護しているのです。

 

エナメル質の主成分はカルシウムとリン酸で構成された「ハイドロキシアパタイト」という結晶です。じつは唾液は、エナメル質を守るために「酸の影響をやわらげる」「カルシウムとリン酸を供給する」という重要な2つの役割を果たしています。

 

エナメル質は、歯が口の中に生える前に「アメロブラスト」という細胞によって形成されます。ところが歯がはえると、このアメロブラストは消失し、新シエナメル質を作ることができなくなります。

 

そのためエナメル質を失ったら、元には戻りません。皮膚の細胞は定期的に分裂し新しい細胞が古い細胞に取って代わりますが、エナメル質にはそのような再生の機能がないのです。

 

元には戻らない細胞は他にもあります。例えば心筋細胞や神経細胞は細胞分裂を行いません。心臓では心筋に栄養を送る冠動脈が詰まると、血流が途絶えた部分の細胞は死んでしまいます。心筋細胞は再生しないので、その分だけ心臓の機能は低下します。でもエナメル質は、細胞分裂どころか、そもそも細胞が存在しないのです。

 

では、いちど形成されたエナメル質はそのまま放置され、ただ衰えるのをじっと待っているのかというと、そうではありません。ハイドロキシアパタイトの構成は、お口の環境に応じて絶えず変化しています。このプロセスは「脱灰」と「再石灰化」と呼ばれ、それぞれがバランスを取ることでエナメル質の健康が保たれています。

 

まず「脱灰」ですが、これには酸が影響します。ほとんどの食べ物や飲み物は酸性です。酸がエナメル質に作用すると、ハイドロキシアパタイトが部分的に溶けて、カルシウムやリン酸がエナメル質から出ていきます。これが脱灰です。虫歯も脱灰によって生じます。唾液には酸の影響をやわらげ中性に戻す「緩衝作用(かんしょう作用)」があり、これによって脱灰が進行しにくくなります。これが唾液の1つ目の役割です。

 

次に「再石灰化」です。

唾液は、カルシウムやリン酸を豊富に含んでおり、これらの成分が脱灰によって失われたエナメル質に再び取り込まれます。これを「再石灰化」といい、この過程でエナメル質のハイドロキシアパタイト結晶が再び形成されます。(初期の虫歯が健全組織になること)

これがエナメル質を守るための、唾液の2つ目の役割です。

特にフッ素が再石灰化の過程に加わると「フルオロアパタイト」という耐酸性の高い結晶が形成され、エナメル質がさらに強化されます。

 

こうして唾液は、酸の影響をやわらげたり、カルシウムとリン酸を供給してエナメル質の再石灰化を促進することで、歯の健康を保つ役割を果たしているのです。

 

歯科衛生士     S.A

 

歯ぎしりについて

寝ている時の歯ぎしりは自分では気付かないものです。

周りからの指摘で知る人も少なくありません。

歯ぎしり自体をなくすことは難しいですが、歯ぎしりの悪影響を最小限にする対策はいくつかあります。

 

就寝 を共にする人から指摘を受ける事が多い歯ぎしりは、周囲にも影響を及ぼします。

そして お口の中に悪影響となって現れることもあります。

 

歯ぎしりには「良い 歯ぎしり」と「悪い歯ぎしり」があります。

 

良い歯ぎしりとは…噛み合わせに 特に問題のない方の歯ぎしりで、大きな悪影響が出ることはない場合です。

主に犬歯で歯ぎしりをしていて、その際前歯も奥歯も上下の歯が接触しないような状態です。

悪い歯ぎしりとは…噛み合わせが悪い方で、特に奥歯で強く歯ぎしりをしていることを指します。

このタイプの歯ぎしりをしていると、様々なトラブルが起きやすくなります。

 

・ 詰め物がよく取れる

・起床時に顎の痛みやだるさを感 じる

・知覚過敏がひどくなった

・歯のすり減りや欠け、ひび割れ が起きる

・歯の根元がえぐれたように欠け ている

・歯を支える骨の部分が盛り上  がっている

・頬の内側や、舌に歯の跡がつい ている

・食いしばりで目が覚めることが ある

 

いずれにしても、睡眠時にどの歯で歯ぎしりをしているのかを診断してもらうことや、お口への影響などを見てもらうためにも、歯科医を受診することが大切です。

 

基本的に、歯ぎしりを止めるという 治療法はありませんが、 お口への悪影響を最小限にすることはできます。

多くの歯科医院でナイトガートと呼ばれる 「マウスピース」を作成し、就寝時に装着することを推奨しています。

また、 歯ぎしりを根本的に減らすため、 認知行動治療と言って、 生活習慣の改善などを指導する医院 もあります。

他には、筋肉の力を弱める薬を使用する薬物療法もあります。

最近では、美容医療領域でシワ取りに使われるボトックス注射を歯ぎしりの治療に用いる歯科医院もあるようです。

 

歯ぎしりについて、ご家族に指摘された方、自身で自覚のある方は、掛かり付けの歯科医院にぜひご相談下さい。

 

歯科助手    TC Y.O

小児歯科・予防歯科
インプラント治療
セラミック治療 幅広く対応
入間郡三芳町 ユナイトみよし歯科

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