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  お口のおはなし  第99話  歯科器材の管理ってどうしているの?

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お口のおはなし 第99話 歯科器材の管理ってどうしているの?

お口のおはなし

歯医者さんに行くと、ミラーやピンセットに始まり、何に使うのかよくわからないような器具まで色々な器具を目にする機会も多いかと思います。そんな中で、通院中の歯医者さんのことは信頼しているけれど、どんな感染対策をしているのか気になっている、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、歯医者さんで使った器具は、どのような洗浄・消毒をして感染対策を行っているのかについてお話ししていきます。

感染対策で大切なのは・・・
1 洗浄  2 消毒  3 乾燥  4 滅菌です。

1.洗浄  (最初が肝心!ミーレ洗浄機を使った洗浄)

きちんと洗浄することが感染・衛生管理を行う第1歩となります。きちんとした洗浄を行わずに次の工程に入ってしまうと、ウィルス・細菌が残ってしまい、繁殖へと繋がってしまうので、最初の工程とはいえ重要な役割を担うのです。そこで力を発揮するのが「ミーレ洗浄機(ミーレジェットウォッシャー)」という機械です。このミーレ洗浄機は毎分400リットルの強力なジェット水流によって、器具の表面についている菌を洗い落とします。ミーレ洗浄機の最大の特徴は、複雑な器具の内部すみずみまで洗浄ができることです。ミーレ洗浄機であれば、自動で温度の調節をしながら「予備洗浄」「すすぎ(1回目)」「すすぎ(2回目)」と全部で3回洗浄を行うので、きちんと表面の菌を洗浄することができ、安心して次の工程へと進めます。

2 消毒  (とても重要!!「高温洗浄」による消毒)

洗浄で表面の菌を落とした後は、次の工程に入ります。ウィルス・細菌の中には、低い温度の中では生き残ってしまう菌がいます。これらのウィルス・細菌を少しでも残してしまうと、ものすごい数のウィルス・細菌へと増殖してしまう恐れがあるので何とかして除菌をしないといけません。そこで役に立つのが先ほど「洗浄」でも利用した「ミーレ洗浄機」です。ミーレ洗浄機では、低音で洗浄を行った後に、今度は93℃の高温で洗浄・消毒を行います。菌の中には70℃〜85℃近くまで生き残れる菌がいますが、93℃の高温で洗浄することにより、熱に強い菌もきちんと死滅させ消毒をすることができるのです。この「高温洗浄(高水準消毒)」という工程はとても重要で、この工程なしには安全な感染・衛生管理はできません。

*B型肝炎・C型肝炎のウィルスは、90℃以上の熱水消毒でようやく死滅させることができます。

3  乾燥  (意外と見落としがち!「乾燥」)

器具の衛生管理の話をするときに「洗浄が大事」「消毒が大事」「滅菌が大事」とおっしゃっている医院さんも多くいらっしゃいますが、意外と見落としがちの工程がこの「乾燥」という工程です。この「乾燥」という工程を怠ってしまうと、これ以前に行った「洗浄」「消毒」という工程が全て無駄になってしまう恐れがあります。何故かと言いますと、菌は湿った場所が大好きなのです。きちんと洗浄して、消毒しても、乾燥せずに水滴がある状態のものをそのままにしていたらそこから菌があっという間に繁殖してしまいます。つまり、しっかり乾燥させないと、次の滅菌の工程が失敗してしまう可能性があります。ここで活躍するのがまたしても「ミーレ洗浄機」なのです。ドライプラスというスチームコンデンサーによる乾燥機能が備わっており水滴を残さずにきちんと器具を乾燥することが可能なのです。

4  滅菌  (世界最高水準の滅菌器「クラスB」でトドメの滅菌処理!)

感染・衛生管理における最後の工程が「滅菌」です。ここまで「洗浄」から「乾燥」まであらゆる工程を踏んできましたが、最後にトドメの「滅菌」という工程があります。滅菌には「滅菌器」というものを利用するのですが、歯科治療で使用する器具にはさまざまな形状のものや種類があり、それによって使用できる滅菌器の種類や、滅菌できるレベルが異なってきます。当院で取り扱っているクラスBの「DACプロフェッショナルオートクレーブ」という滅菌器は134℃の高温を出すことができ、あらゆる種類の器具や形状のものであっても、最高レベルで滅菌処理を行える優れものなのです。

今回お伝えしたのは、歯科医院の感染・衛生管理において器具の「洗浄」「消毒」「乾燥」「滅菌」という工程がとても重要ということです。全ての工程を妥協なくしっかり行うことで、ようやく皆さんに安心して治療を受けていただく環境が整うと考えております。私たちは日々の感染・衛生管理に努めています。

入間郡三芳町

ユナイトみよし歯科  歯科衛生士  Y・K

 

 

 

 

 

 

 

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